2012年03月08日

心をこめた愛の調べ

つらら.jpg

我が家のつららは、おそらく町内で一番立派だろうな。

つららは、根元が波打つようにデコボコしているやつ、根元が扁平なやつ、きれいな長円錐形なやつなんかがあるな。

どれもいい。

30センチ以上で、透明で、先がとがっていれば、

どれもいい。

子供の頃、ぼろい家のつららが立派なもんだから、そんな家のつららをとったもんだ。

ちゃんと根元から長い状態でとれるかが勝負だ。
ポキンととれた時の衝撃で、先っぽが折れてしまわないようにするのが勝負だ。
その微妙な力加減が大事なんだよ。

先っぽがちょっと折れてしまった・・・
だけど大丈夫だ。なめて針先のようにとがらすから。

シャブリつくした、僕のつららは刺さるぐらいにとがってるべ?

しゃぶって、とがったつららは、冬の太陽にかざして、とてもきれいだ。

ぼくらはそれを剣にして戦う。

つららの剣は、一発目に剣と剣が当たった瞬間に折れる。

丹精こめてシャブりつくしてとがらせたつららは、一瞬のうちに折れるのだ。

そんなこと知ってる。
知ってるけど、剣を交わす。

一瞬で折れるのに剣を交わす


僕らは3人横並びで、学校帰りにつららをなめていた。
大人は馬鹿だから、こんなことを言う。
「ばっちい、汚い、やめなさい」

馬鹿だな。
僕らはなめているから、しっているんだ。

つららはきれいだってことを。

なめてもいないくせして、頭で考えているからそうなる。
きっと、屋根にたまったチリが、つららの氷の中に閉じこめられているとおもっているんだろう。

こちとら、なめてるし、味わってるから、つららがどこまでも透明な氷だって知ってるって。

大人は頭で考える。


このつららは折れちゃったから捨てるけど、次はあのボロい家のつららをとろうよ。

つららはボロい家のつららが立派だ。
家の立派さと、つららの立派さは反比例するのが、北国の法則だ。

我が家のつららは町内一立派だ。


「心をこめた愛の調べ」


ソニーオーダーメードファクトリーが100%を達成した。
ソニー時代の五十嵐の5枚のアルバムがCDになることは、五十嵐ファン共通のたっての願いだったに違いない。ライブに行った時も、初期の5枚のアルバムのCDはないのか?という質問が出ていたし、ラジオでもそのような話になっていた。おそらく五十嵐本人も、あちこちで言われるもんだから、答え飽きているはずなんだけど、丁寧に受け答えしていたなぁ。五十嵐の曲をふと思い出す時、あー聞きたい!と思ってレコードを眺めても、プレーヤーがない!
プレーヤーは捨ててしまったよ。僕のようにレコードまで捨ててしまった人も一杯いると思う。

1万円するけれども、デビューから5枚のアルバムがいよいよCDになる。ベスト盤CDでこの5枚のアルバムからいろんな曲がCDになってはいるけれど、ノーザンシーンとナチュラルロードはCD選書として出てはいるけれど、CD選書を持っている人はすくないだろうし、昔の曲順で、あのレコード針を落として聞こえるあのワクワク感がよみがえるわけだ。
もし、まだ予約していない人は急いだ方がいいかもしれない。

そして、セーリングドリームの最後の曲、「心をこめた愛の調べ」だ。

こころをこめた.jpg



なんて、あからさまなタイトルなんだろう。中2病的なタイトルだ。

中2病というのは、中学2年の(特に男子)にありがちな言動で、思い出すと恥ずかしくなるようなそんなこと。
「なんだよ、言えよ、友達だろ」とかね、
「オレ、がんばるよ」とかね。女子なら、つまんないことで、泣いてしまうとかね。

まぁ「心をこめた愛の調べ」というタイトルは大人になってしまった今では「アリ」だ。青春時代は本当に良く聞いた。
オーダーメードファクトリーのCDBOXが届いたら、「心を込めた愛の調べ」を聞きたい!って人がきっと一杯いるとおもうんだよね。中2病だった時代を思い出しながら。

未だに中2病が抜けない僕だから、この曲は大好きだ。

前にも書いたけど「家路」→「初恋の街」→「心を込めた愛の調べ」の流れ。そしてそのトリがこの曲なのがいい。


五十嵐は小学校の頃、吃音(きつおん:どもりのこと)で、学校にいかないでぶらぶらしてたり、授業中に当てられるが嫌だったりと、暗い時期を過ごしたことが、ライブでも言ってたし、富沢一誠の「あいつのモンタージュ」にもかいてある。

今となっては、MCが話芸とも言えるほどの五十嵐なのだが、そんな五十嵐もどもりであったのだ。

普通の人は、「ああ、どもってたのね。子供の頃そんな子いたわよ」って感じで軽く聞くだろう。

だけど僕はそうじゃない。

僕の子供がどもりなのだ。


幸い元気に野球をやっていて、良い友達にも恵まれ、学校にも行っている。そしてだんだんと良くなってきている。だが、けっこうキツイ場面もたくさんあったろうと思う。どもりのことで、アダ名がついていたりする。本人にとっても、親にとっても切実なのだ。

そんな体験が五十嵐の感性を磨いたというのもあると思う。

これは本当に勝手な僕の思いこみなんだけど、この「心をこめた愛の調べ」はそんなどもりで孤独だった五十嵐にやさしくしてくれた女の子に向けて歌っているような気がしてならんのだ。この曲は五十嵐の作曲作詞である。

♪涙だけが友達だった 僕に夢をくれた 君にありがとう そのひとことを♪

そんな女の子を好きになり

♪君につらい日がもしもあったら 話にきてね 僕のところへ♪

自分のつらい日々をその彼女にいやしてもらったから、こんどは自分が彼女がつらい時に話をきいてあげたいと思ったんだとおもうなぁ。

この詩を書いたのは、もっとずっと後かもしれないけど、その頃を思い出して。

だから、♪君にありがとう そのひとことを♪だし、♪今、今・・・・♪となるんだと思う。

まぁ、勝手な思いこみ。

この曲のイントロ、アルペジオのギターと、エレキの切ない旋律。
そして、五十嵐の歌い方も心こもってる感じがとてもする。
♪うけとめてくれるよに そっと祈るよ♪の、祈るよ〜ってところがミディアム調(FM7)でつながっているのがいい。
はっきりした音ではなくて、それが切なくてイイ。

間奏のバイオリンソロ(豊田貴志)がいいね!

♪君といるだけで 空は青空♪
♪歩いてきてね ぼくの後から♪

この「歩いてきてね」の「ね」が鼻がつまったようになっていて、
♪あーるいてきぃーてぇで〜♪
と聞こえるのは、僕だけではないだろう。




心をこめた愛のしらべ
すべてを君にあげる

君に「ありがとう」その一言を

な、なんていい曲なんだぁーーーーー!



つらい体験も、つららの綺麗さも
頭で考えたものではないから、経験となって感性につながるのだとおもうんだなぁ。
posted by むし at 21:38| 北海道 ☔| Comment(13) | 楽曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
中2病的タイトル…

それでかな〜実はこの曲も「ガールフレンド」同様、昔はハマらなかった曲ですが、最近いいなーとおもって聞いてます。
「思いこみ」解釈ぴったりきました。


もうひとつ実は私も小学校の頃、吃音でした。
ただ吃音でつらかった記憶がないんですよね。
親と学校の先生が上手だったのか高学年の頃には国語の本読みをほめられて本読みが大好きだった記憶があります。
KYな性格や名字でいじめられたりからかわれた記憶が強すぎるのか…
いや、きっと本読みはどもらないからと、ほめてのばしてくれたんだな〜と今になって思います。

人見知りで人付き合いも苦手な私ですが中学の時は1年間だけ放送部に入ってお昼の校内放送もやってました。

うまく言えないけど、むしさんの息子さんもきっと乗り越えてひとつ強くなると思います。
でも「今」が辛いんですよね。
すみません


Posted by まだみん at 2012年03月09日 13:16
まだみんさんへ

歌詞を勝手に解釈しちゃうけど、イメージの世界だから、みんなそれぞれの解釈でいいとおもうんですよね。だけど、なんか幼い頃のそういった全くの純粋な、無目的な、やさしい気持ちってのは、大人になって、「ありがとう」と言いたくなるんですよね。

まだみんさんも吃音だったんですか・・・
池田のKさんからもメールいただいたのですが、五十嵐もそうですけど、幼少期に吃音だったのに、みなさん立派な大人になっていて、親としては本当に励まされるわけです。

子供をほめて育てる。そうそう。僕はそうすることに決めたんですけど、なかなか難しいんです。だらしないところは、叱らなければなりません。それはすぐ目につくんですけど、ほめるのって、やっぱり難しいですね。テストの回答みても、間違ったところに目がいってしまいますしね。でも、いいところが目に入ってくるように、それは結局自分が成長するのと同じコトのような気がしますね。相手の気持ちになっているかどうか、ってことです。

大事なことは目に見えないことが多いんですよね。良いことを一杯しているんですけど、当たり前になってしまって、それが目につかない・・・これではギスギスしてしまいます。

まぁ前にもお話しましたけどね。名前の件は僕も同じなので、わかりますよぉ〜。でもそういう経験ってのはやっぱり、まだみんさんのおっしゃるとおり強くなるキッカケですね。

なんか励まされましたよ。ありがとうございます。
だんだんと良くなっていくものなので、ツライという感じではないですよぉ〜。楽天的に考えてます。
Posted by むし at 2012年03月09日 20:40
私も子供のころ、つらら折って食べてたな〜。青森出身ですから。
軒下でつららを取るのは、屋根の雪が落ちてきて下敷きになったり、落ちてきたつららでけがをしたりすることがあるので、危険だからダメと学校で注意を受けてたけど、無視ですよね。
立派なつららを見たら、とにかく「取りたい!」ですもんね。

作家の重松清さんが子供のころ吃音だったときいたことがあります。吃音の子供が主人公の「きよしこ」や、吃音の教師が出てくる「青い鳥」など、よい作品がありますよ。

「心こめた〜」は作詞も五十嵐さんなんですね。いつごろ書いたものなのでしょうか?
中学生のころのことを思い出して学生時代に書いたのかな〜なんて想像してしまいますね。
Posted by MAY at 2012年03月10日 17:05
MAYさんへ

青森出身のMAYさんなら、つららを舐めるのわかってもらえるとおもったんですよ。
危ない軒下とそうでないのぐらいは、子供でもわかりますよね。この前もうちの立派な50cmぐらいのつららとって、子供の前で舐めましたよ。でもうちの子たちはやろうとしないのです。つらら舐めている子や、つらら持って歩いている子供ってあんまり見ませんね最近。つららそのものも、あんまり見かけないんです。屋根の形が昔と違うし、室内の熱が逃げにくいいい家が多いので、手に取れる高さにつららがあんまり無いんですね。
取りたい!って衝動、わかります!

「きよしこ」「青い鳥」アマゾンのレビュー見てみました。面白そうだし、少しでも子供の気持ちを理解してやれそうで、さっそく買ってみます。ありがとうございます。有名な作家ですら吃音だったというのも、励まされますね。きっとこれも感性や、優しい感情を育むための一つの試練なのかもしれません。

中学生の頃の思い出で、詩をかいたんだと僕も思いますね。アマチュア時代の詩なのか、プロになってからの詩なのかは分かりませんけど、とてもイイ詩だと思います。
Posted by むし at 2012年03月10日 21:16
はじめまして。

いつも楽しみに読んでいます。
一日に一度はアクセスしてますよ。
最近は更新が滞っているみたいですが。笑。
また、時間がある時にでもどうぞ。

ところで、私も「家路」から「初恋の街」
「心をこめた愛の調べ」っていう流れが
好きです。

当時の五十嵐(そう呼ばせてください)は
生みの苦しみをかなり味わっていたそう
ですが、それにしても次から次へと
名曲をよくぞここまで生んでくれたと
感謝しています。

「心をこめた愛の調べ」は、なんか
当時の自分の心境にシンクロするところが
あって、好きでした。
♪今〜
っていう繰り返しがとても強烈な印象で、
心に余韻を残してくれて。
またレコードを最初から聴き直したくなって、
繰り返し聴いてました。
Posted by KATZ at 2012年05月20日 01:12
KATZさんへ

ようこそ。イガブロへ。
コメントありがとうございます。このような更新の滞っているブログを見捨てないで開いて頂いているなんて、とても嬉しいです。

もう少しで復活できると思いますけど、期待せずにたまに開いてみてくださいね。ありがとうございます。

「家路」「初恋の街」「心をこめた愛のしらべ」の流れ。共感してくれて嬉しいなぁ。同じく五十嵐ファンのたかやんも好きだと書いてましたね。レコードプレイヤーのない僕は、やっとこさ、コレクターボックスでこの順番で聴けたんですねぇ〜。
やはり良かったです。

アマチュア時代の曲もたくさんあったのだとおもうのですが、ソニー時代の五十嵐はある意味「神がかっていた」と思いますね。どの曲も名曲。KATZさんと同じく僕もそう思います。

けっこうサラっと曲が生まれていたイメージだったのですが、そうですか。産みの苦しみを味わっていたのですね・・・というより、コンサートとレコーディングで超多忙スケジュールだったせいで、インスピレーションを呼び起こす時間が無かったのかもしれません。

「心をこめた愛のしらべ」

今、今の繰り返しが、まさにこの曲の売りですよね。
本文に書いたように、「夢をくれた彼女との出会い」と「強くなった自分、彼女への感謝」との間にタイムラグがあるから、「今」となるんだと思うのです。

でもそんな詩の意味を考えるよりも、やさしい気持ちにさせてくれる、心地の良いしらべと、言葉のイメージに浸る方がずっとこの曲を楽しむってことなんですよね。

Posted by むし at 2012年05月22日 06:55
お元気ですか?

忙しい毎日を送っているのかな?

そろそろ、ブログ更新しては?

みんな、待っていると思いますよ。

Posted by まっちゃん at 2013年01月31日 19:11
気長に待ってます。笑
Posted by KATZ at 2013年02月05日 15:42
むしさん、お久しぶりです。
池田のKさんから16日のホーリーズライブに行かれたことを聞きました。
直メールも出来るんだけどあえてコメントで書かせて頂きます。
工事関連の仕事は年度末で超お忙しいかと推測されます。
今回のライブも「むしさんは行けるんだろうか」と心配しておりましたが無事聴く事が出来たそうで、安心しました。

KATZさん、まっちゃんさん、大吟醸さん、他、イガブロを楽しみにまたれてる皆さんとともにライブ報告まってま〜す。
けど無理はしないでね〜(^O^)/
Posted by まだみん at 2013年03月18日 10:46
いいですね。
北海道での生ライブ、
一度だけ行ったことあり
ますよ。
また行きたいな。
Posted by KATZ at 2013年03月22日 19:50
>まっちゃんへ

気にかけていただいて本当にありがとうございます。
いろいろありましたけど、元気ですよ〜!!

すみません3年ぶりの返事ですwww

これから、マイペースで更新していきますから、暇な時にでものぞいてみてくださいね!
Posted by むし at 2015年12月29日 23:00
>KAZUさんへ

さすがに気長に待ってられませんよね(笑)
3年以上たちましたが、またのんびりやります。

Posted by むし at 2015年12月29日 23:02
>まだみんさんへ

えっとこのときは、いつのライブだったっけなぁ〜?ってほど昔になってしまいましたねw

なんか、僕の代わりにフォローまで入れてくださいまして本当にありがとうございます。

なんか、3年ぶりにみなさんのコメント読んでいると、みなさんがとても良い人なので、感動しています。
Posted by むし at 2015年12月29日 23:04
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